
藤井七段と高見叡王の第32期竜王戦4組ランキング戦が終了しました。
これまでの高見叡王との対戦成績は、非公式戦(AmebaTV早指し戦3局)を含む対局で、3勝1敗と藤井七段が勝っていますが、公式戦ではまだ勝利はありません。
はたして、タイトル保持者である高見叡王相手に、藤井七段はどのような将棋を見せてくれたのでしょうか?
そして、高見叡王に勝利して、決勝戦に進めたのでしょうか?
お好きな目次からどうぞ
藤井七段VS高見叡王の第32期竜王戦の対戦成績と棋譜

注目された振り駒の結果は、
先手:藤井七段
後手:高見叡王
となっており、
藤井七段にとっては、2月19日に行われた、第27期銀河戦本戦以来の先手番となっています。
棋譜:1手目~20手目
注目をあつめる中、藤井七段の初手は
1:▲2六歩
対して高見叡王の初手は
2:▽2五歩
ここから注目の一戦が始まりました!!
3:▲7六歩
4:▽3二金
5:▲2五歩
6:▽8五歩
7:▲7七角
8:▽3四歩
9:▲6八銀
10:▽7七角成
選択された戦型は『角換わり腰掛け銀』でした
11:▲7七同銀
12:▽2二銀
13:▲4八銀
14:▽6二銀
15:▲7八金
16:▽3三銀
17:▲3六歩
18:▽6四歩
19:▲6八玉
20:▽6三銀
ここまでの形勢はほぼ互角。
棋譜:21手目~40手目

21:▲9六歩
22:▽9四歩
23:▲9六歩
24:▽4二玉
25:▲4七銀
26:▽1四歩
27:▲1六歩
28:▽7四歩
29:▲3七桂
30:▽7三桂
31:▲4八金
32:▽8一飛
33:▲2九飛
34:▽6二金
35:▲5六銀
36▽5四銀
37:▲6六歩
38:▽4一飛
39:▲4五桂
40:▽2二銀
高見叡王のこの一手はAI判定で『疑問手』判定となりました。
この一手で形勢が藤井七段有利になりました。
棋譜:41手目~60手目

41:▲7五歩
42:▽7五同歩
43:▲2四歩
藤井七段のこの一手はAI判定で『疑問手』判定となりました。
この一手で形勢が互角と戻ります。
44:▽2四同歩
45:▲2四同飛
藤井七段のこの一手はAI判定で『悪手』判定となりました。
この一手で形勢が高見叡王に傾くかと思いましたが…
46:▽6三銀
高見叡王のこの一手が、AI判定で『悪手』判定となりました。
この一手で形勢は互角のままとなりました。
47:▲5五銀
48:▽3三桂
49:▲3三同桂成
藤井七段のこの一手はAI判定で『悪手』判定となりました。
この一手で形勢が高見叡王が指しやすいとなりました。
50:▽3三同銀
51:▲2七飛
ここで少し早めの昼休憩となりました
ここまでの形勢は『ほぼ互角』となっています。
お互いの持ち時間は
藤井七段:4時間19分
高見叡王:4時間19分
となっています。
解説では、
『高見叡王がどう受けるのか?と心配するくらい藤井七段に勢いがありますけど、研究範囲内だと思うので高見叡王の対応に注目です』
と解説がありました。
気になる勝負飯は…
藤井七段:「カレー南蛮うどん(ほそ島や)」
高見叡王:「ヒレカツ定食(ふじもと)」
です。
午後からの対局も気になります
52:▽2五歩
53:▲7四歩
54:▽7四同銀
55:▲2五飛
藤井七段のこの一手を見た高見叡王が長考します
56:▽2四歩
高見叡王は約70分の長考でこの一手を選択しました
57:▲2九飛
58:▽8六歩
59:▲8六同歩
60:▽8八歩k
棋譜:61手目~80手目

61:▲9七桂
62:▽8九歩成
63:▲8九同飛
64:▽9五歩
65:▲6四銀
66:▽9六歩
67:▲8五桂打
68:▽8一桂
高見叡王のこの一手に
『千日手もあるかも…』
と視聴者は話題になっていました。
この一手で形勢は徐々に高見叡王に傾いていきます。
69:▲8四角
70:▽7六歩
71:▲7六同銀
この藤井七段の一手で夕休憩となりました。
ここまでの形勢は、若干後手よしではありますが、ほぼ互角となっています。
お互いの持ち時間は
藤井七段:1時間27分
高見叡王:2時間8分
となっています。
気になる将棋めしは…
藤井聡太七段 「玉子チャーハン」(紫金飯店)
高見泰地叡王 「とろろせいろそば」(ほそ島や)
でした。
この後の展開も気になります
72:▽9七歩成
高見叡王の一手は本命視された△7二歩ではなく、△9七歩成の決戦策。
『これは両者怖い展開になりそうな予感…。』
と解説ありました。
高見叡王のこの一手はAI判定で『悪手』判定となりました。
この一手で形勢が藤井七段が指しやすい展開になりました。
73:▲7三桂成
74:▽7三同桂
75:▲7三同銀成
76:▽7二桂
高見叡王のこの一手はAI判定で『悪手』判定となりました。
77:▲6二成銀
78:▽8四桂
79:▲5二金
80:▽3一玉
棋譜:81手目~100手目

81:▲4一金
82:▽2二玉
83:▲6七銀
藤井七段のこの一手はAI判定で『悪手』判定となりました。
この一手で形勢が高見叡王が指しやすい展開になりました。
84:▽8八と
85:▲8八同金
86:▽5五桂
87:▲7七歩
藤井七段のこの一手はAI判定で『悪手』判定となりました。
この一手で形勢が高見叡王が優勢になりました。
88:▽2六角
高見叡王が3分程考えた末にこの一手を指しました。
この局面で上村四段は
『今度は先手玉の右側から。
対して▲3七桂は△同角成▲同金△6七桂成▲同玉△5五桂で後手の攻めが続くか。
現局面は高見叡王が優勢になっており、藤井七段としてはどう粘るかという状況』
と解説していました。
89:▲3七桂
90:▽9九香成
高見叡王が約45分長考したものの△3七角成と踏み込めず、
この一手を選択。
解説では
『踏み込めなかった、この一手が敗因になりそう…』️
と解説がありました。
その解説通この一手はAI判定で『悪手』判定となりました。
91:▲9九同飛
92:▽4七香
93:▲3八金
94:▽6七桂成
95:▲6七同玉
96:▽6五歩
高見叡王のこの一手はAI判定で『悪手』判定となりました。
この一手で一気に藤井七段の優勢になりました。
97:▲4五桂打
藤井七段のこの一手はAI判定で『悪手』判定となりました。
98:▽6六歩
99:▲5八玉
藤井七段のこの一手はAI判定で『悪手』判定となりました。
この一手で形勢は藤井七段の優勢でしたが、互角まで戻りました。
100:▽4四歩
高見叡王のこの一手はAI判定で『悪手』判定となりました。
この一手で再び形勢が藤井七段優勢になりました。
棋譜:101手目~120手目

101:▲3三桂成
102:▽3三同玉
103:▲5二飛
104:▽6七歩成
高見叡王は6分程考えて、すっとした力ない手つきでこの一手を指しました。
この一手に
『▲6七同玉とさせて、△5五桂で打つつもりのようだ』
と解説がありました。
高見叡王のこの一手はAI判定で『疑問手』判定となりました。
ここから形勢は藤井七段へどんどん傾いていきます
105:▲6七同玉
106:▽5五桂
107:▲6八玉
藤井七段は1分使って玉をまっすぐに引く一手を指しました。
この一手に
『△6七銀には▲7九玉で、まだ先手玉はしばらく大丈夫』
と解説がありました。
108:▽7五角
109:▲3五桂
110:▽6七銀
高見叡王のこの一手に
『6七銀は、後手玉が4三~5四のルートで中段に逃げ出す展開になった際には受けにも働きそうだ』
と解説ありました。
111:▲7九玉
112:▽3五歩
113:▲3四銀
藤井七段のこの一手に
『後手の4筋からの逃走を許さない、そんな一手』
と解説がありました。
114:▽3四玉
115:▲3二飛成
116:▽3三桂
117:▲2三金
藤井七段のこの一手に
『素朴な金打ちで後手玉を受けなしに追い込んだ。後手は持ち駒として銀を得たものの、先手玉への有効な攻めは難しそうだ』
と解説あり。
118:▽2二銀
高見叡王も4分程考えた末に、タダの所に銀を打つ鬼手で粘りを見せました。
119:▲2二同龍
藤井七段は時間を使うことなくこの一手を選択
120:▽5七角成
棋譜:121手目~投了

121:▲8九玉
122:▽4三玉
123:▲6五銀
藤井七段がタダの所に銀打ち
124:▽6五同銀
125:▲5二龍
126:▽3四玉
127:▲3二龍
128:▽投了
藤井七段と高見叡王の第32期竜王戦のまとめ

藤井七段が高見叡王に公式戦で初勝利をしました。
これで藤井七段は竜王戦デビューから3連続昇級を決めました。
対局後のコメントで…
藤井聡太七段
『難しい将棋で中盤誤算があり、形勢を損ねてしまいました。』
『65銀辺り~少し指せるかなと思いました。』
『飛車を取った後の後手玉の形が良かったので形勢的には苦しく感じていました。』
高見泰地叡王
『途中良くなったと思ったんですけど、考えているうちに7筋が見えてきちゃって。角を渡すのも危ないかなと思って・・・』
『終盤の踏み込みが足りなかったですね』
『攻め込む手を考えたんですけど、考えすぎてダメで、慎重に行きすぎました。』
とコメントしていました。
やはり解説でも言われていましたが、高見叡王が踏み込みが足りなかった90手目:9九香成が敗着手となりましたね。
そして藤井七段が勝利を確信したのは、123手目:6五銀だとコメントしているので、かなり厳しい対局だったと思います。
最後になりましたが…
藤井七段
デビューから3期連続竜王戦昇級おめでとうございます。
高見叡王
対局お疲れ様でした。
これからも藤井七段を全力で応援していきます!!